デザイン講座「建築と動植物の未来」
2023年12月9日 富山市民プラザにて「建築と動植物の未来」と題してトークセッションが実施されました。
登壇者は富山地域会会員の青山善嗣氏((有)青山建築計画事務所代表)、自然や動植物のスペシャリストの坂東尚氏(日本自然保護協会理事)そして若手造園家の西尾耀輔氏(越路ガーデン,生態系ユニットVeig)の3名により、自然と建築とのつながりや未来に向けて模索する内容となりました。
青山氏は積極的に緑を取り入れた設計を行っており、暮らしの中で自然と共に豊かに過ごすことで心がゆったりすると思うが、最近の住宅は緑が少なくなってきたことを懸念されています。
坂東氏は動植物の観察を行う中で最近の建物の屋根の隙間が無くなったことで、すずめが来なくなったことなどを挙げ、日々野鳥を観察しながら自然の生態系やその持続のために子供たちにどう教え、どのような考え方になってほしいことを考えて活動しているとのことです。
あこがれているのが森の中に住むことですが、いろんな木に囲まれても大事なのが「人が手入れすること」は大切。環境が整うことで生態系が豊かなところにしか来ないフクロウも寄ってくるそうです。
西尾氏は地元小矢部では造園業を行い、一方生態系や生物学の研究を行っている片野晃輔氏と生態系ユニットVeigというチームを結成し、東京を拠点として全国で生態系を意識した美しい空間づくりを目指した造園設計施工や企業へのコンサルを行っていることを話されました。
暮らしの中での緑との関わりとして「場所をどうみたてるか」を考え、そこが悪い環境でも自然のシステムを理解した上でその環境に適している植物を植えることが出来る。
都市の中に緑が減っていくと広範囲にわたる生態系に変化を与え、種を絶やしてしまうことにも繋がってしまいます。都市の中の植物は単に美観を求めるものに留まらず、将来にわたって生態系を維持していく上でもとても重要な役割を果たすことが解りました。
窓からの借景(公園や隣家の緑等)を町ぐるみで取り組んで行くと緑にあふれて鳥や虫もやってくると思われます。
庭に栄養がある土を入れると3年もすれば木が元気に成長して鳥や虫がやってくるが、けっしてそれが正解でなく庭の景観美を維持するために木が伸びすぎないよう成長しにくい土壌とすることでローメンテナンスを考えることも大事。
今まであまり意識しなかった生態系という観点から動植物と建築の関わりで、理解しながら「人が手を入れる」大切さを改めて考えさせられるセッションとなりました。
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